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朧げな何か

無意識にアクセスしたいと歩き回る日々

女装した男の巫女?



下記の本で女装した男の巫女?の存在を知る。祈祷、託宣などを行う女性のことを「巫女」、男性を「巫覡」「巫者」というのだが、女装した男の巫女?のことは「持者」といったらしい。◯◯を持つ巫女だから持者?

室町時代に編纂された『七十一番職人歌合』にも持者に関する記述がみえ、山伏とペアで活動している様子が見て取れる。修験道の行者である山伏にとって重要な行法であり飯のタネでもある憑り加持。その憑り加持の行法に必要な憑代に相応しいの女性だとされていたのだが、活動領域には女人禁制の霊域も多いため仕方なく……といったところか。

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C0017508 職人尽歌合(七十一番職人歌合)(模本) - 東京国立博物館 画像検索

古代日本では霊的な活動領域は男性よりも女性の領分、といった「ヒメ・ヒコ制」が主流であったところに、女人禁制の戒がある仏教が流入。混乱した状況から妥協の産物として誕生したのが持者といった存在なのかもしれない。

上記の『姫神の本―聖なるヒメと巫女の霊力』では、ヤマトタケルが女装して熊襲を討つ話まで遡って女装の歴史を述べており、各地に残る祭りの中にも、そうした混乱した様子が見て取れるという。

「昔、女性の船頭で『巫女婆(みこばば)』と呼ばれる人がおったそうです。その人が舟の行く手を見晴るかし、手をかざして空模様を読んでいたと聞かされております。それが時を経て船は女人禁制となり、それでも伝統を継承するため女装の踊り手が登場したと聞いています」

熊野速玉大社の御船祭「ハリハリ踊り」 - 和歌山県

今やテレビで見ない日はないマツコ・デラックス氏も、女装ではなく普通のオッサンの格好をしていたら……誰も省みることをなかったであろう。

女装の歴史

女装と日本人 (講談社現代新書)

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