朧げな何か

無意識にアクセスしたいと歩き回る日々

天武天皇の頭蓋骨が目的?



天武天皇持統天皇が合葬されているという「野口王墓」は、学術的にみてもほぼ二天皇の合葬陵で間違いないとされている。なぜか、理由は1235年に天武天皇持統天皇の合葬陵が盗掘に遭い、その時の記録が残っていたからである。

持統天皇の遺骨を納めていた骨蔵器が銀製であったため、盗賊がこれを墓の外へ持ち出し、持統天皇の遺骨を路上に捨てて銀製骨蔵器だけを持ち去った

天武・持統天皇陵

歌人として有名な藤原定家の日記には、なかなかショッキングの様子が語られている。北条氏による執権政治が全盛の時代、皇室の権威も失墜していた模様。

天皇陵の謎 (文春新書)

天皇陵の謎 (文春新書)

実際に野口王墓を見に行った

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朝の冷え込みも厳しくなってきた明日香村。うららかな朝日を浴びていた野口王墓。

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陵は地元の人の畑で取り囲まれていた。長閑なよく晴れた早朝、優しい朝日を浴びながら地元の人が農作業に励む光景と、過去にあったショッキングな盗掘事件とはどうしても結びつかなかった。

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持統天皇の遺灰がバラ撒かれたのは、ひょっとしてこの辺りなのかもしれない……

1293年にも盗掘されいた?

男女の営みにより即身成仏に至ろうとする邪教・真言立川流について書かれた下記の書籍を読んでいると、1293年にも「野口王墓」で盗掘騒ぎがあったという。1235年の盗掘事件は金品目的だったようだが、1293年に起こった盗掘事件は金品目的よりもさらにヤバい目的があったようで。

真言立川流―謎の邪教と鬼神ダキニ崇拝 (Esoterica selection)

真言立川流―謎の邪教と鬼神ダキニ崇拝 (Esoterica selection)

その様子は正親町三条実躬の日記『実躬卿記』に記されているらしく、犯人は何と行広法師という僧侶。何でも「髑髏本尊」という真言立川流には欠かすことのできない、人の頭蓋骨を使用した本尊に天武天皇の頭蓋骨はもってこいだったらしい。

異相かつ高貴な血筋の人物や智者の頭蓋骨ほど効力が大きいとのことで、天武天皇はかなりの「大頭」だったらしい。

にわかには信じがたい出来事だが、不遜・不敬の先にきらめく妖しさにどうしようもなく心捉われる自分がいる。