朧げな何か

無意識にアクセスしたいと歩き回る日々

10月26日天理教秋季大祭 その時、石上神宮は……



宗教都市・奈良県天理市にとって10月26日という日は特別な一日。天理教立宗ゆかりの日ということで秋季大祭が執り行われる。そんな日に、私は石上神宮に向かった。

石上神宮の境内で一息ついていると、独特の節回しで有名な天理教の「みかぐらうた」が遠くから聞こえてきたが、朝食に励む鶏たちの声もなかなかの大音量。

そう、石上神宮は鶏の放し飼いが名物となっている。奈良の鹿ほど歴史がある訳ではなく、40年ほど前に奉納された鶏たちの子孫らしい。鶏の鳴き声といえば「コケコッコー」だが、朝食争奪戦中の鶏の鳴き声は「コッコー」。かなり省力して鳴いていた。

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石上神宮で一際を目を引くのが重要文化財の楼門。境内で動き回る鶏を入れて撮影するのが定番だが、今回は木影が揺らめく土塀を入れて撮影してみた。

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神職の方々が朝の祝詞奏上をされている時に、「天理教」と書かれたあの黒法被を着た方々が参拝されていた。すぐ近くで行われている秋季大祭の方はいいのだろうか、天理教勃興時に両者は確執があったというが……

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国宝・出雲建雄神社拝殿は、廃仏棄釈時に廃寺となった内山永久寺から移築されたものだという。ついでに内山永久寺の僧侶も石上神宮の神官となって移ってきたらしい。


内山永久寺は修験道とも密接につながっており、天理教の教祖・中山みきが最初の宗教的神秘体験を得たのは、この内山永久寺に属する山伏・中野市兵衛の憑代となったことから。

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後醍醐天皇の愛馬の霊がとり憑いているといわれる「馬魚」、天然記念物でもあるワタカがいる鏡池。このワタカも内山永久寺から移ってきたというが、その姿を見ることはついにできなかった。

ちなみにこの鏡池、後醍醐天皇の愛馬にまつわる逸話からかちょっとした心霊スポットとなっている。


日本最古の道・山辺の道沿いに歩くと、蓮で埋め尽くされた池に出るが、気になるのはこの池と鏡池の間にある沼のような場所。何やら異様な気を発しているように思われたのだが、境内マップには何の表記もない。

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祭神が剣にまつわる神であり、軍事的な色彩の濃い大豪族・物部氏ゆかりの神社・石上神宮。かつては興福寺に虐められ(また興福寺か!)、今では教祖・中山みきの「屋敷の中は、八町四方と成るのやで」なる言葉より発した「八町親里計画」なる計画を着々と推進する天理教に埋没しつつある。

一向に途切れるこのない「みかぐらうた」を、石上神宮内の休憩所で延々と聞きながら、ただぼんやりと鏡池に映る木々を眺めていた。

物部氏石上神宮の祭祀に関わっていなかった?

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