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朧げな何か

無意識にアクセスしたいと歩き回る日々

森山大道『遠野物語』を見る(読む)

写真 読書


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写真家・森山大道さんの文庫版『遠野物語』が安かったので購入。3分の2が写真、残りの3分の1が文章という構成。写真は冒頭にカラー写真が数枚掲載されているものの、大部分は森山さん特有の高コントラストなモノクロ写真。いや、暗部がかなり勝っている印象。カラー写真は編集者に頼まれ、半ば無理やり撮ったものらしい。

遠野物語 (光文社文庫)

遠野物語 (光文社文庫)

個人的に森山大道さんの写真は安い紙であればあるほどよく映える、と思っているので、パラパラと気軽にベージが捲れる文庫本という体裁がとても気に入っている。

文章でもっとも気になった箇所はここ。

現場はつねに個人にそって移動しつづけているんじゃないかとも思います。それは原景と言い換えてもいいし原点と言い換えてもいい。つまりカメラを手にしている以上つきまとう、永遠の原点移動なんですね。

「あの光景を撮っておけばよかった」と思ったところを再び撮りに行くと、たいていの場合「がっかり」することになる。その光景を撮らずに移動した瞬間、その光景を撮ろうと思った意識?も移動した、ということか。